省エネ情報(2月号) リーディングテナント行動方針
省エネ情報(2月号) リーディングテナント行動方針2022/01/25
テナントビルにおいては、建物の開発・運用者と使用者が異なることが、脱炭素化の取組を加速させる上での課題となっており、テナントビルに本社を構える企業が多い一方で、テナントビルにおけるZEBの事例はまだ少ないのが現状です。この現状を踏まえ、環境省ではテナント企業等による脱炭素化への取組を取りまとめた 「リーディングテナント行動方針」 を策定し、これに賛同する企業・自治体等を募集・公表することで、テナント企業等のニーズを建物オーナーに伝え、テナントビル等の脱炭素化を促進することとしています。
- 行動方針の具体的な内容
- 行動方針は 「入居先選定時」 と 「入居後」 の2つに分かれ、それぞれで 「省エネ」 「再生可能エネルギーの活用」 「安全性・健康・快適性の確保」 が設定されています。
入居先選定時の行動方針 | 入居後の行動方針 | |
---|---|---|
ZEB等のエネルギー性能の 高い建物への優先入居 |
①省エネ | エネルギー性能・エネルギー消費量の 向上を要望 |
再生可能エネルギーを活用可能な 建物への優先入居 |
②再生可能エネルギーの活用 | オーナーによる再生可能エネルギーの 調達の要望 |
安全性・健康・快適性・知的生産性に 配慮された建物への優先入居 |
③安全性・健康・快適性の確保 | 安全性・健康・快適性・知的生産性の 向上を要望 |
行動方針に賛同しZEB等に対するニーズを発信することにより、ニーズが合致したテナントビルの供給が増加します。また、脱炭素経営の取組みの一環として情報発信することで、企業の社会的評価、テナントで働く従業員の健康・快適性等の向上に繋がり、従業員満足度を向上させ、人材確保への貢献につながることも期待されています。
脱炭素を推進する建物に企業が集まり、脱炭素を推進する企業に人が集まる時代となってきています。
勤務する建物の、エネルギー消費量削減の余地や、ビルメンにも提案可能なことがないか改めて確認しましょう。