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人間の証明2012/10/1

小さな秋を見つけ始めましたね。反対に大きな夏バテも出てくる頃です。夏季暑中の作業遂行、本当にご苦労さまでした。来月の社内旅行では、ゆっくり温泉に浸かって疲れをいやしましょうね。
 出張中の飛行機中で読んだ短編ミステリーの話を一つ紹介します。主人公は消防士。彼は3ケ月前に事故で自分の幼子を喪っています。ある日の火災出動で、彼は不可解な行動をとります。火事家屋の中にあかちゃんが取り残されているとのことで、この消防士に救助指令が出ます。彼は容易に赤子を助けだせる状況のはずなのですが、なかなか脱出してきません。職場から駆けつけたあかちゃんの母親は半狂乱で救出を叫び続けています。やがて消防士は赤子を抱いて無事出てきました。母親の安堵は言うまでもありません。めでたしめでたしのはずですが、署内では空白の救出時間が問題になります。煙の中で彼はいったい何をしていたのでしょうか、あるいは何を待っていたのでしょうか? 彼は自分には消防士の資格がないと退職を申し出ます。彼を信頼する上司が問い詰めます・・あの火災現場でいったい何が起こっていたのか話してくれと・・
《真相》消防士はあの時、突入後すぐにベビーベッドにいる赤子を見つけました。即刻救出退去のはずなのですが、しかしその時・・彼はあかちゃんの身体に火事ではなく虐待による火傷のあとを一瞬に見つけます。外では母親が叫んでいます。彼は鬼となって煙の中に立ち尽くします。心を苛み、我が子に虐待をはたらくようになってしまっている母親の魂がこの修羅場で本来の母心を取り戻せるように彼はこの“非情の空白時間”を作り出したのでした。彼は消防士である前に我が子を不慮に喪った一人の父親であったのです。
 私たちの仕事は消防士のようなドラマチックな局面に遭遇することは稀でしょう。しかし長い職業生活のある日、職務観を超えて一人の人間として立ち向かわなければならない状況に出会うこともあるのではないでしょうか。

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